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「ディア・ドクター」 誰もが抱える 嘘


西川美和監督 最新作「ディア・ドクター」を観ました。

白と黒
善と悪

その狭間に存在するグレーな部分を描く西川監督の作品は私は大好きである。

あいまいな表現で観るものに委ねた作品なので
はっきりしたものを求める人には何とも不親切な映画でしょう

正解がないのが人生で

悩み
迷いながら

自分を探している

今回も自分を見つめながら

どの登場人物に重ね合わせるかによって

考える事が山積み

観終わってからもグルグルと止まる事を知らない。


偽りと気づきも
その事実から目を背ける

日常生活でぶつかる事多々ある

スムーズに事が運ぶから・・・

自分らしくいたいと思いながら

相手に合わせ

空しい頷きを繰り返すこともある


主人公の医師伊野の小さな嘘が大きな錘となり逃げ出せない状況になる

いつも逃げ出したい

そう思い続けて3年半


大きなネタバレ あり↓




「先生のご両親は?」患者の娘から問われ

「不義理を重ねております」と答える 伊野。

彼の中に何かが見えたんでしょう。

娘は都会に戻り 次は一年後に戻ると言う

でも患者の一年後はない。


嘘に疲れたのか

愛に目覚めたのか

白衣を脱ぎ捨て 

白旗のように大きく振り

最後の笑顔を 患者に見せ

村を去っていった。(逃げ出して行った。)


嘘は続かない

一人では無理

加担している人はいるはず



今回は監督自身を描いている

今の自分に居心地の悪さを感じつつ
不確かな自分を演じている部分は誰でもあるのではないでしょうか。


人は多かれ少なかれ嘘をついて生きている──。数々の映画賞を総なめにした『ゆれる』('06)に続いて西川美和監督が描くのは、そんな誰もが生きていく上でひとつは抱えている“嘘”をテーマにした人間ドラマ。ある小さな村で起きた医師の失踪事件から物語は始まり、彼の素性が徐々に浮かび上がっていく。真実と嘘、善と悪、生と死の間で揺れ動く人々の心情がリアルに映し出されるが、結末に用意されているのは否定でも肯定でもない何ともあやふやなものだ。しかしながら、何故かほっとさせられるのは私たち自身があやふやな存在だからゆえ。境界線がないからこそ、白黒はっきりしない余韻が心地よく感じられる。(cinemacafeより)


私は多分嘘つきである

こうありたい そう思う自分を演じている

善人に見られたい?

否定できない。

自分の中にある腹黒い部分も十分に認識している。

100%悪人も善人もいないのでは

誰もがグレーな部分を持ち合わせる

分かっているけど

腑に落ちない

迷い続ける



観終わった後 温かな気持ちで満たされる

映画のキャッチコピーのようにはいかない私

もう少しグルグルしていよう。

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コメント

 猫ママ : 2009/06/30 (火) 00:03:10 修正

ぶらうんさん こんばんは~

ディア.ドクター もう観られたのね~
N○Kの 西川さんのインタビューご覧になりましたか?
一ミリの善人じゃない部分を出したかったって 仰っていました。

みんな誰だって言える事・・
良く見せたい 自分がどんなに写ってるかとても
気になるし 嘘のない人なんていないと思う。
良きにつけ悪しきにつけ グレーの方が人間くさい・・
鋭いね!誰でも二面性を持ち合わせてるのかもしれないね~ 

ぶらうんさんのレビュー すごく興味深く読ませて頂きました・
いろいろ考えさせられる 奥が深い作品なんでしょうね・・

まだこちらには忘れた頃の上映になるんでしょうか。
来たらぶらうんさんがぐるぐるしたように もう一度
レビューを読み直して 観てみたいです~
ありがとうね~~

嘘・・ね。父が癌宣告を受けたとき 
父には告知しない選択をしました。
父は知ってたと思うけど だまし続けていました。
今思うと 告知してたら やり残したことや
伝えておきたかった事が もっといっぱいあったろうにと
思うの。
何が正しいのかわからないけど・・心にひっかかっています。

西川さんの「昨日の神様」も義母や母の事が頭をよぎります。
義母はただ生きているだけで人間の尊厳なんてないよ・・・
命あるかぎりと思ったり 早くお迎えがと思ったり・・
悲しいかな・・これが現実なのよね。
私って薄情な娘・・悪い嫁なの・・
いずれ行く道なのにね・・

ああ~暗くなっちゃったね。ごめんなさいね~
どうやら 夜中は魔物がいるらしいわ(笑)
では おやすみなさい~

猫ママさんへ ぶら : 2009/07/03 (金) 21:55:16 修正

猫ママさん、コメありがとうです。

西川美和監督特集番組 録画して観ましたよ。
面白かったですね。
なぜか冒頭が切れて 最初の部分が観れてませんが
前作揺れるの夢の話など
常に映像として頭の中に描かれているんですね。

更にファンになりました。

時間が無くて書き捨ての様な記事にお付き合いありがとうです。
頭がグルグルでまとまらなくてね。・苦笑
上映館が少ないせいか満員御礼で関心度が高い作品ですね。
猫ママさん地方でも観られるとイイですね。

全く嘘がない人もいないでしょうが
辛い嘘の経験は忘れられませんね。
私も猫ママさんと同じように父を癌で亡くし
告知も出来ず
最後を看取ることすら出来ませんでした。
何十年ぶりかで再会した父との永遠の別れ
実感が掴めないまま日々が過ぎ去って
後悔している間も無かったです。
一生背負い続けるのかしら・・・

原作「昨日の神様」
映画の後に読むと違った印象がありました。
何事にも永遠は無く
老いとは避けられないものなのに
避けている部分すらあります。

人間の尊厳
現実問題として捉えると辛いんでしょうね。

正解が無いのが人生
キレイ事だけでは過ごせませんよね。

こうしてお話を聞くと呑気な私も考える事が出来ます。
ありがとうです。

夜中には魔物ね。・笑
気をつけます。

よい週末をお過ごしください。

 猫ママ : 2009/10/13 (火) 23:37:03 修正

ぶらうんさん こんばんは~

今頃でごめんなさいね~
こちらでは「ディア・ドクター」は2ヶ月遅れの上映でした。
一度観ていたのだけど 千秋楽の日に西川美和監督さんの
トークショーつき上映があったので 行ってきましたよ。
こんな田舎に~(笑)

西川さんって小柄でとってもかわいらしい方でした。
インタビューも 面白い話も聞けてよかったです。
覚えてる限り書いてみますね。

今の気持ちは・・抜け殻になっています。(笑)早く忘れようと・・
きっかけは・・「ゆれる」すごく評判がよくて 自分に自信がないにの評価されて・・偽物だったら書けるかなと。

撮り終えた気持ちは・・間違いなく本物の才能を持っているであろう・
そんな風な気持ちを持ってる

三年前の新聞記事で・・ へき地の山村での話でバスの便も悪く 年金生活をしてるお年寄りを病院まで送る白タク業者が逮捕された事件。
誰も得をしない・・悲しいニュースだけど誰が悪いの?を題材をヒントにした。

主人公は 人と神様の間に位置づけられるライセンスがあるお医者さんがいいかなと。
冒頭からの部分は あちこちのへき地の取材の部分が大きい。
早く逝きたい方法を知りたい高齢者が多くて
高齢化・・生きるって事は何か・・老いるって何か・・
複雑で考えさせられる。
悲痛さが麻痺してる感覚だが 悪い事ばかりではない。
穏やかにいられるのは先生がすごい信頼されてること。

キャスティングについて・・なかなか決まらなかった。
ソン・ガンホさんが好きでいいかなと思ったけど
ギャラがケタ違いで(笑)
鶴瓶さんは愛情をもってやってくれたので恵まれました。
演技に関して・・鶴瓶さんの目の泳ぐ所が印象的でした。
あとフランキー堺さんか渥美清さんとかいいですね(笑)

ラストシーンについて・・駅で刑事とすれ違って終わるシーンが良いかと思ったんだけど・・
ラストは蛇足だって意見もあるが 自分の逃げから始めたのでもっとポジティブに行かないと生きて行けないと思って
白衣を捨てても 人と人とも繋がっていたい。

好きなシーン・・ファーストカットかな?
かずこと伊野の点滴シーン・・何とも言えないけど繋がってる。

何でもすべて分かってる医者はいないし ましてへき地だと
オールラウンドで診なければいけないしそんな優秀な先生はいない。
医師とはどうあるべきかと感じられた。
どんな状況でも絶対に生きてくれってメッセージかな?
すべて愛だったり・・
メッセージは人それぞれ考えること。
自分の人生も生きて行く。
それでも 映画を作っていく。

自分を支えてくれたもの・・・映画に対する訳の分からない情熱と、
映画が大好きだったこと。

映画はまた三年後ぐらいに作りたいと仰っていまいした。
次の作品も期待したいですね~
ほんとにさらにファンになっちゃったわ!
最後に質疑応答があり 時間もおしていて隣町の会場へと
行かれました。

私はビョンホンさん以外の映画で2回観たのは初めてです。
一回目は終わってもしばらく席が立てなかったわ。
何が正しいのでしょう・・私も頭がぐるぐるとしてます。
すごく考えさせられる映画でした。

ぶらうんさん 聞いてくれてありがとう。
長々と失礼しました~




猫ママさんへ ぶら : 2009/10/26 (月) 20:20:13 修正

詳しいレポつきコメありがとうです。
お返事が遅くなってごめんなさい。

西川監督のお話聞けてよかったですね。
私も「ゆれる」以来大好きな監督さんです。
インタビューなど読むたびに
監督の目線の先が気になって仕方ありません。
物作りに才能がある方は
見ている視点が違うんでしょうね。

私は一度しか観てないので
アイリスが落ち着いたらDVDで鑑賞したいです。

自分の側に置いておきたい映画でしたね。
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